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2017/10/31
食育について

食育について

 

来月11月9日に自分が学校医をしている西菅小学校で、近年毎年行っている3年生を対象とした歯ブラシ教室を行います。

その授業の後に今回は学校保健委員会が開かれます。

そこでPTAの方と先生方と「食育」についてのテーマでお話しをしますので、それに向けて食育についてまとめてみたいと思います。

 

食育とは、2005年に健全な食生活を実践する為、「食育基本法」が制定されました。

この法律に基づき5年間を対象とした「食育基本計画」が2006年に制定されました。

そこで、

①  食育に関心を持っている国民の割合の増加

②  よく噛んで味わって食べるなどの食べ方に関心のある国民の割合の増加

などの目標が掲げられ目標値を目指すこととなりました。

同年に、日本歯科医師会、日本歯科衛生士会等歯科4団体が「食育推進宣言」を発表しました。

その中で

「われわれ歯科に関連する総ての職種は、国民すべてが豊かで健全な食生活を営むことができるよう、多くの領域と連携して国民的運動である 食育を広く推進すること」

を宣言しています。

 

各年代別に食育におけるポイントがありますが、幼児期から学童期にかけていくつかのポイントがあります。

 

幼児期

①  離乳完了の目安は、一般には乳歯の奥歯が生えてかみ合う1歳6ヵ月ごろが適当です。この時期は、繊維質や弾力ある食べ物を噛むために、あごを横に動かしてすりつぶす運動がみられる時期です。

         

②  すべての乳歯が生えてかみ合う3歳頃は、いろいろな食べ物をしっかり噛んで、上手にのみ込むことが出来るようになります。そこで、ひとくち量をかじりとることや、よく噛むことを自然に引き出すような食べ物の大きさ、かたさ、歯ざわりが体験出来るような食事が大切です。

  

③  3才頃から、「日本的伝統食」の食べ方である箸の正しい使い方、お椀類での食べ方などを教えましょう。

  

④  幼児期に食べ物の食べ方、例えば「早食い」、「丸のみ」など、また食事の仕方などは、生涯の食習慣に影響します。また、子どもの肥満など心と体の健康にも関係しますので、朝食など食事は、噛みごたえする食べ物を準備し、しっかり噛んでいるかどうかを見てあげて下さい。

  

⑤  お茶や汁物など液状のものを飲むことですが、食べ物が口の中にある間は、これらを飲むと流し込むことになりますので控えるようにしましょう。そして、食べ物を噛んでいるときには口もとをしっかり閉じるようにしましょう。

  

⑥  食事には時間をしっかりとり、できれば家族などみんなと一緒に楽しく食べ、周囲の大人がよく噛んで食べる姿、食べ方を見せましょう。

   

⑦  間食は基本的に食事に影響しないような食べ方とします。

夜食や寝る前の飲食は習慣になりやすく、肥満などの原因にもなります。また、砂糖を多く含む飲料類を飲むのはむし歯を発生・進行させたりしますので控えるようにし、砂糖が多く含まれるスポーツドリンクを水がわりに飲むことは控えましょう。

   

⑧  生涯を通じた口腔ケアの確立のためにも、歯みがきの習慣をつけましょう。

   

⑨  また、かかりつけ歯科医師を持つことにより、生涯を通じた歯と口腔の健康づくりを習慣づけまた獲得していきましょう。

   

 

学童期

①  この時期は、乳歯が徐々に永久歯に交換して永久歯列が形成されます。将来の口腔の形態と機能が完成していくこともあり、食育の基本となる歯と口の役割と噛むことの大切さを学習する時期になります。

   

②  低学年頃に上下の第一大臼歯が生えてかみ合う時期となります。食べ物を噛む力やすりつぶす能力が高まりますので、硬さや弾力のある噛みごたえのある食べ物を噛むことを経験します。また前歯が生えそろう時期は、前歯で食べ物を噛み切りひとくち量を知るためにも、やや大きめに食べ物を切り、噛む練習をしていきましょう。

             

③  前歯の乳歯が永久歯と生え替わる時期は、食べ物をこぼしやすく、また噛む能力も低下します。このようなときはくちびるをしっかり閉じて噛んでから、(咀嚼)のみ込み(嚥下)ます。そして、食事時間をいつもよりゆっくりとすることが必要となります。このようなことは奥歯が生え替わる時期にも同様に配慮していくことが大切です。

  

④  この時期、友人や家族との外食やコンビニ食などを食べる機会が増えてくることがあります。幅広い味覚を好み体験することや、地域の伝統食・物産を、豊かにおいしく食べることなどが大切です。苦味、辛味、渋味などの味は嫌われることもありますが、さまざまな食べ物の料理を通して、よく噛んで唾液を出し、これらの味を味わっておくことは、その後、砂糖など甘味嗜好に偏らない食生活を送るために重要なことです。

         

⑤  この時期は塾や運動などにより、生活習慣が乱れがちになる時期です。食事が不規則あるいは少食・欠食になりがちで、間食や夜食で食べる割合が高くなり、全体に軟食傾向になります。そこで、間食・夜食・飲み物類などの飲食類は控えめにして、主食をしっかり食べてよく噛むことは、この時期の歯周病や永久歯のむし歯を発生し進行することを予防します。またこの時期は運動不足も加わって、肥満が増え動脈硬化を伴うメタボリックシンドローム予備群がみられる時期でもあり、この点からも規則的な食生活に努め、砂糖を多く含む間食・飲料類や夜食を出来るだけ控えることが大切です。

         

 

このようなことを考えながら「食育」を実践していくことが生涯にわたるお口の健康維持につながってきます。

是非実践してもらえるよう指導していきたいと思います。

 

 

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