こんにちは。歯科衛生士の秋山です。
今回は、歯周病について
おおまかにはなりますがお話したいと思います。
歯周病は大きく分けて、歯肉炎、歯周炎とがあり、
さらにかみ合わせに関係する咬合性外傷に分けられます。
〈歯肉の状態の違い〉
   
▶︎健康的な歯肉
         ・薄いピンク色の歯肉。
         ・歯と歯の間に歯肉が入り込んで弾力がある。 
         ・歯肉が引き締まっている。
         ・ブラッシングでは出血しない。
▶︎歯肉炎
・赤色の歯肉。
・歯と歯の間の歯肉が丸みを帯び膨らんでいる。
・ブラッシングで出血する。
・腫れた歯肉と歯との間に
   プラークがたまる。
▶︎歯周炎
・赤紫色歯肉 
・歯と接している歯肉が更に腫れる。
・ブラッシングで出血や膿がでる。
・歯と歯の間が広がり、食べ物もよく詰まる。
・歯肉が退縮して歯が長く見える。
・歯周ポケットが深くなり骨(歯槽骨)が溶ける。
歯肉炎は炎症の波及が歯肉だけであり、
        歯を支える骨(歯槽骨)には及んでいない状態をいいます。
歯肉炎の原因は歯の表面に蓄積したプラーク(歯垢)であり、
プラーク中の細菌によって引き起こされた炎症性の疾患です。しかし、プラークだけでなく他の因子も関連し、引き起こされる歯肉炎もあります。(思春期性歯肉炎、妊娠性歯肉炎など)
次に歯周炎とは、炎症の影響が歯肉だけにとどまらず歯を支える骨(歯槽骨)にまで及び、
歯槽骨の吸収がみられる状態をいいます。
 
すべての歯肉炎が歯周炎に進行するわけではありませんが、歯周炎は歯肉炎の状態から進行した疾患であるといえます。
一般的に歯肉の赤み、腫れがありプラークや歯石の沈着がみられます。
歯ブラシなどで触ると容易に出血し、歯肉退縮も進行します。
また中等度〜重度の骨の吸収を伴う歯周炎では、歯の揺れがみられることが多くあります。
お口の中にはおよそ300~500種類の細菌が住んでいます。
これらは普段あまり悪いことをしませんが、ブラッシングが充分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。
これをプラーク(歯垢)と言い、粘着性が強くうがいをした程度では落ちません。
このプラーク(歯垢)1mgの中には10億個の細菌が住みついていると言われ、むし歯や歯周病をひき起こします。その中でも歯周病をひき起こす細菌が特異的に存在していることが解明されています。
現在では歯周病は、予防でき治療も可能です。 大切なのは予防、診断、治療、そしてメインテナンスです。
以前は「不治の病」とさえ言われていた歯周病も、現在では進行を阻止することが可能となり、健康をとりもどすことができるのです。まず、歯周病の原因はプラーク(歯垢)ですから、それをためない、増やさないことが大切です。
日本臨床歯周病学会 参考