
歯間ブラシやデンタルフロス、タフトブラシなどの補助清掃用具は歯ブラシのみでは清掃出来ない部位のプラークを除去し、歯周病・むし歯を予防するために必要不可欠な道具です。しかしながらこれらを誤った方法で使用してしまうこともある為選び方、使い方の説明をさせていただきます。
なぜ補助清掃用具が必要なのか?
歯周病の原因であるプラークを除去し再付着を防止するプラークコントロールは歯周病の予防や治療に不可欠です しかしながら手用歯ブラシによる歯間隣接面のプラーク除去効果は43~52%と報告されてます。歯周病のおもな罹患部位は歯間部に存在し、ここから歯周病が始まることもある為補助清掃用具を使い歯間部の清掃をすることが大切になります。
補助器具の種類と使い方のポイント!
①歯間ブラシ 歯間空隙を認める部位に挿入し、食物残査やプラークを除去することが歯間ブラシを使う目的です。適切なサイズ選びと力加減が必要なので衛生士や歯科医師による指導が必要です。誤った使い方をすると歯茎を傷つけてしまったり歯を削ってしまうため注意が必要です。 形状・・・ストレートタイプや毛先が三角形になったコニカルタイプがあります。 毛の質・・・ソフトタイプはインプラント周辺や歯質が脆弱な場合に最適です。 ハンドルの形態・・・ストレートタイプ、アングルタイプがあります。角度のついたアングルタイプは奥歯に挿入しやすい形態です。 ワイヤー部・・・ポリウレタンコーティングされている物はインプラント周辺の清掃に最適です。 選び方は歯間空隙の程度に合わせたサイズを選ぶことが大切です。ワイヤー部が紙面に当たらないこと、毛先が側面に適度に当たること、挿入した時にストレスなく気持ちいい感覚があることが大切です。違和感がある時はサイズが合ってない可能性があるので注意して下さい。
②デンタルフロス フロスは歯間空隙がない歯の間に有効です。プラークも除去以外にもむし歯の有無の確認、詰め物の適合の確認にも有効です。しかしながら誤った使い方をしてしまうと歯茎に傷をつける場合があります。フロスの押し付け方や力加減の見直しをすると良いでしょう。種類・・・滑りがよく通しやすいタイプです。プラーク除去効率が高いアンワックスタイプもあります。 口腔内の水分でフロスが膨張するエクスパンドタイプ、フッ素が加工されているフロスもあります。 形状・・・・指巻タイプ、ホルダータイプがあります。 選び方は歯の間が狭く糸が入りにくい場合にはワックスタイプがおすすめです。手先が器用でない方や、お子様にはホルダータイプの物から使用すると良いでしょう。 挿入方法や挿入向き、指への巻き方などフロスは使い方が難しいので歯医者さんで指導を受けることをおすすめします。
③タフトブラシ 通常の歯ブラシでは磨き残しがちなリスクの高い部位に使うことで苦手部位の克服に効果的なブラシです。 種類・・・ヘッドの角度が鋭角の物と鈍角の物があります。毛の形状にはラウンド毛、テーパード毛などがあり植毛形状は三角形のコニカル形状が大多数です。
このように補助器具には色々な種類があります。それぞれの使い方も難しい物があったり、使い方を間違えてしまうと傷をつけてしまうこともあるので歯科医院で使用方法を習い使っていくことをおすすめします。