
こんにちは!受付の信徳です。
今回は糖尿病と歯周病の関係についてお話します。まずは糖尿病とはどんな病気でしょうか?
1.“国民病”の糖尿病糖尿病患者数は年々増えており、現在日本には約1000万人もの糖尿病患者さんがいると推計されています。
2. 糖尿病は“「尿」に「糖」が出る病気”と書きますが、これは検査が出来なかった時代に命名されたからで、現在では「慢性的に血糖が上昇する病気」と定義されています。糖尿病は慢性的に高血糖が続くことで、視力低下や腎機能の低下、痺れや感覚低下(神経障害)、歯周病、感染症、がん、心筋梗塞、脳梗塞、認知症といった様々な病気を引き起こします。
3.糖尿病にはいくつか種類があります。まずは1型糖尿病ですが、これは非常にまれな糖尿病で、日本人の1万人に1人くらいの割合です。膵臓の細胞が自己免疫により破壊され、インスリンがほとんど分泌されなくなってしまう病気で、生涯インスリン治療か必要になります。原因は不明で、生活習慣病とは関係なく発症します。もう1つは2型糖尿病です。インスリンが効きづらい体質と、インスリンを出す力の不足の2つの原因が相まって発症すると言われています。確かに、生活習慣の乱れはインスリン抵抗性を引き起こすが、それだけでは糖尿病にはなりません。もう1つインスリン分泌不全が合わさって初めて糖尿病を発症するのです。
歯周病と糖尿病の関係

歯周病は糖尿病の第6の合併症と言われるほど、糖尿病と歯周病には密接な関係があります。糖尿病は免疫機能を低下させたり、血流障害を引き起こすことで、歯周病原菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。実際、糖尿病の方は健常者と比べると歯周病の罹患率が2.6倍も高いという報告があります。逆に、歯周病により炎症を促進させる成分が作られ、これが全身のインスリン抵抗性を惹起して糖尿病を悪化させる事も分かっています。また歯周病による歯の喪失から起こる咀嚼機能の低下は早食いや丸呑みの原因にもなり、食後高血糖を誘発し、糖尿病を悪化させることも分かっています。ですから、糖尿病と歯周病のどちらか一方を治療しても上手くいかず、医科と歯科で治療していくことが重要なのです。今一度、自分の歯の状態に関心を持ち、より良い口腔内にして糖尿病と上手く付き合って行きましょう。

デンタルハイジーン参照