こんにちは。歯科衛生士の秋山です。
今回は診療中の感染対策についてお話しします。

手袋やガウンなど微生物やウイルスから身を守るための装備を個人防護具をPPEとよびます。

歯科従事者は、処置内容や作業内容によって適切なPPEの着用が求められています。

▶︎マスクについて

近年では、マスクの種類も増えました。
2020年10月にスーパーコンピュータ
「富岳」によって、
マスクやフェイスシールドの効果測定が行われました。

厚生労働省が示す正しい着用方法の遵守という前提で行われたこのシミュレーションでは、息の吐き出し時において、飛沫量は不織布、布ともに約8割が捕集されることがわかりました。

一方、吸い込み時には、不織布マスク着用時、
マスクと顔に隙間がある場合でも上気道への吸引飛沫量を3分の1にすることができる。
というシミュレーション結果になりました。
なお、フェイスシールドのみにおいては、大きな飛沫(50km以上の水滴)の捕集効果は見込めるが、エアロゾルはほぼ漏れてしまうということがわかりました。
ここで、マスクを購入する際に目安になる性能を表す指標を確認しましょう。

細菌ろ過効率(BFE)98%:細菌を含む約4〜5umの粒子が除去された割合を表しています。着用者の飛沫遮断性を表す指
標となります微粒子ろ過効率 (PFE)98%約0.1mの粒子をマスクがどれくらいろ過できるのかを表す指標となります。

マスクは正しく装着してこそ効果が発揮されます。鼻を出す、顎につけるなどの誤った装着をしないように注意しましょう。

▶︎ゴーグルについて

眼の防護具の種類と特徴
①フィルム交換保護メガネ
利点
・軽量
・通気性にすぐれる
・安価
・着脱が簡便
欠点
・下方、側方からの汚染を受けやすい
・固定が弱い

➁フェイスシールドつきサージカルマスク
利点
・顔全体を覆うため、
メガネタイプよりは防護能力が高い
・着脱が簡便
欠点
・曇りやすい
・重量があるためずれやすい

➂フェイスシールド
利点
・通気性にすぐれる
・メガネとの併用が可能
欠点
・下方からの汚染を受けやすい
・単回使用のなかでは高価
➃保護メガネ
利点
・装着感に優れる
・通気性に優れる
欠点
・下方、側方からの汚染を受けやすい
➄ゴーグル
利点
・粘膜全体を完全に密閉できる
・固定が強固
欠点
・曇りやすい
・視野が狭くなる
・装着感があり重い

・重量があるためずれやすい
➅フェイスシールド
利点
・通気性にする
・メガネとの併用が可能
欠点
・見た目が大げさ

ゴーグルやフェイスシールドの種類も選択肢が増えました。
眼は曝露しやすい部位ですのでそれぞれの利点や欠点を考えながら場面に適した製品を選択しましょう!

デンタルハイジーン参照