
こんにちは!勤務医の味戸です。
今回は型を取る際に用いられる型取りトレーについて。さらには個人トレーという特製トレーについてお話しします。
型取りトレーとは?
被せ物を作成する際、通常、
型取りは、なぜしているのか、
歯の型を取る実習~型を取る理由・道具・材料、そして苦手な方へ~
すごく良くまとまっています。
今回は、
既製トレーでは型取りが難しい場合とは?
既製トレーでは型取りが難しい場合、個人トレーを使用します。
型取りが難しい場合とは、どういった時だと思いますか?
歯がほとんどなく、顎の骨がなくなり、 既製トレーでは精密な型取り ができない時などです。
患者さん専用の型取りトレー(個人トレー)とは?
では、個人トレーとは何か。
個々の顎の状態に合わせて制作されたトレーのことをいい、 材料は硬いプラスチックでできた物 のことです。
利点
- 製作する入れ歯の設計にかなった型取りができる。
- 型取りの材料の厚みを均一にできる。
- 専用の材料を併用することで、適切な顎の状態を記録できます。
- 4型取りの圧をコントロールできます。
欠点
- 既製トレーで型取りをして、模型にして作るため、
来院回数が増えます。
作り方
- 模型の余分な部分を削り、適切な形にする。
- 入れ歯の外形を記入する。
- その外形線に合わせてプラスチックの材料を伸ばしていく。
*分かり易いように、難しい部分は簡略しています。
実際の口腔内での使用方法
- 個人トレーを口腔内に入れ、痛む部分がないか確認する。
- アルジネート印象材(ピンク色の冷たい型取り材)
をトレーに盛り、型取りする。
型を取った後、模型にしたら、患者さんの口腔内が模型に正確にコピーされます!
歯科の被せ物、義歯などは模型にして、 はじめて技工士さんに患者さんの口腔内を伝えることが できます。
いわば、模型は技工士さんへの情報の架け橋です。
綺麗な歯の形にしても、正確な型取りができなければ、 無意味なのです。
個人トレーを作成していると、こういう義歯の形がいいのでは? など色々アイデアが浮かんできま す。
難しい型取りのケースは、積極的に作成し、 使用していきたいと感じました!