
レントゲン撮影について
みなさん、歯科医院に来たら必ずと言っていいほど、レントゲン撮影をしますよね?
では、なぜするのか、勤務医 味戸が解説していきます。
お口の中で、目に見えない何かが起きているかもしれません
実際、口腔内を確認しただけでは、虫歯や歯周病は全ては発見できません。
特に、歯と歯との間の虫歯、部分的に骨がなくなっている歯周病などです。
レントゲンを撮影して
今患者さんのお口に何が起こっているか、正確に把握し、診断することが大切です。
なぜ、レントゲン写真は白、黒で写ってくるの?
みなさんも、レントゲン写真を一度は見たことあるのではないでしょうか?
レントゲン写真(A)
上のような写真がレントゲンです。
では、これは上?下?右?左?分かりますでしょうか?
正解は・・・
左下の奥歯のレントゲン写真です!
なぜか・・・
歯が下から生えているので下になります。
みなさんのお口の反対にレントゲンは写ってくるのです。
1番右に奥歯があるので、左になるということです。
では、本題に戻りましょう。
白、黒で写ってくるのはなぜか。
レントゲンは、コーンと言われるところから出ます。
コーンは筒のような形になっており、一直線に出て行きます。それが、歯、骨にあたり、フィルムに到達できなく、白く写ってきます。
黒はそのままレントゲンがフィルムに到達した証拠になります。
まとめると、
白=硬い部分
黒=何もない、もしくは柔らかい部分
と解釈できます。
上の写真で、歯、骨は硬いので白く写ってきています。歯の中には、神経、血管が存在します。歯に比べて柔らかいものですから、黒く写ってきています。
虫歯、歯周病になると、どう写ってくるのか
レントゲン写真(B)
このように写ってきます。
上の写真(レントゲン写真(A))と見比べてください。
白くなっている部分が、黒くなっています。
これは、硬い部分が柔らかくなっているということです。
どういうことなのか。
虫歯、歯周病によって、歯、骨が溶けて、無くなっている、ということです。
とても恐ろしいです。
レントゲンで読み取れること
詳しく解説していきましょう。
レントゲン写真①
①では何が起こっているのか。
本来ある、骨の位置から骨が下がっています。
骨は歯の約2/3まであるのが正常ですが、これでは半分くらいまで骨がなくなっています。
また、骨が無くなっている部分の歯に白く写っているものが付着しています。
これは、よく言われる「歯石」と言われるものです。石ですから硬いので、白く写ってきます。
歯石が歯周病を直接に悪さをするというイメージがありますが、それは間違っています。
悪さをするのは、プラーク(歯垢)です。歯石は、石ですからプラークを付き易くしてしまうのです。
まとめると、「歯石を介して、プラークに含まれている菌が歯周病を起こす」と捉えていいでしょう。
レントゲン写真②
②では何が起こっているか。
歯と歯の間から虫歯が進行しているということになります。この虫歯は、隠れ虫歯と言って、歯と歯の間は直接は見ることができないので、レントゲンでないと発見できないのです。
レントゲン写真③
③では何が起きているのか。
虫歯が進行し、歯の中の神経、血管に感染し、根の先に病気を作っています。
詳しい治療の仕方は、先週、伴先生が解説していますので、ぜひ参考に!
レントゲン写真④
④では何が起きているのか。
親知らずが横に生えたりしているときによく見られるのですか、部分的に骨が無くなっていることを表しています。
親知らずが倒れていることよって、歯垢が溜まり易く、炎症を起こし、骨が無くなっています。
親知らずが生えている方や、抜いたことない方は一度、歯科医院に相談してみてもいいかもしれないです。
よく見るレントゲンについて解説させていただきました。
自分の口の中がどうなっているか、疑問に思ったら相談してみてください!
ぜひ、お待ちしています。