
こんにちは、勤務医の林邉です。
当院では歯周病や虫歯の予防として力を入れているのがご自宅でのセルフケアです。
現在日本では高齢化が急激に進み、いかに健康寿命を伸ばすかが重要視されてきています。
口腔内の健康を保つことは、いつまでも美味しく食事をするためだけではなく、糖尿病をはじめとする様々な生活習慣病との関係も明らかになってきています。
以前の歯科医院は虫歯を治療する為に行くものという印象が強かったという方も多いと思いますが、現在は予防に重点を置き、歯を健康に保つための役割が大きくなってきています。
プロフェッショナルケアとセルフケア
口腔内の健康を維持するためには、プロフェッショナルケアとセルフケアのコンビネーションが大切ですが、毎日のご自身でのケアが最も重要となります。
口腔ケアの基本は歯ブラシによる清掃ですが、ドラッグストアに行くと種類が多くてどれを選べばよいか迷ってしまいます。
そこで今回は歯ブラシや歯磨き粉、フロスや歯間ブラシなどの違いについてまとめてみました。
①歯ブラシ
歯ブラシのヘッド(毛がついている部分)の大きさですが、小さいと奥歯などの細かい部位にしっかり届くことができますが、短時間での清掃効率は低下します。
逆にヘッドが大きいと細部到達性は低下しますが、清掃効率は向上します。
また、歯ブラシの毛の太さが細くなれば、細部到達性が向上しますが、一方で清掃効率は低下します。
このように患者さんの性格やブラッシング特性に合わせた歯ブラシ選びがとても重要です。
②歯磨き粉
歯ブラシだけでブラッシングをしてもプラークを除去することは可能ですが、う蝕予防やステインの除去などの十分な効果を得ることは困難です。
そこで歯磨き粉を併用することでブラッシングの効果を向上させます。
フッ素配合の物はう蝕予防に効果的ですが、その他にもステインを効率的に除去して歯を白くする物や、歯周病を予防する抗菌作用のある成分配合の物などもあります。
最近はフレーバーの種類もいろいろあるので、気分によって変えてみると毎日の歯ブラシが楽しくなりますね!
③フロス・歯間ブラシ

歯と歯の間(歯間)は歯ブラシが届きにくい部位であり、歯ブラシだけではプラークを落とし切ることができません。
そこで推奨するのがフロスや歯間ブラシです。
歯間に空隙がある場合は歯間ブラシ、空隙が無く歯間ブラシが使用できない場合にはフロスを選択します。
フロスにはワックスありのタイプとワックス無しのタイプがあり、ワックスありは歯間部にスルッと通しやすいので初心者向けです、ワックスなしは摩擦抵抗があり通しにくいですが、プラーク除去効率が高いので上級者むけです。
歯間ブラシは大きさ、タイプなど様々な種類に分かれるため、ご自身での選択が難しい場合は担当衛生士にご相談ください。
ここまでお付き合い頂きありがとうございます!皆様の口腔内環境がより良いものとなりますように、お手伝いできたら幸いです。
このブログだけではお伝えできないこともたくさんありますので、ご不明な点がありましたら気軽にお声掛けください。