
こんにちは、副院長の金子です。
前回、Dr余から歯ぎしりについてお話をさせていただいたので、 それに関連して、 今回はマウスピースについて書かせていただきます。
マウスピースは、スポーツ用、歯ぎしり用などと、 目的により材質・形状を変えて制作します。( 矯正治療用などは今回は除きます)
スポーツ用に用いるマウスガードは、 噛み込む力から歯を守る役割の他に、 外部からの衝撃から歯を守る役割も担う必要があるため、 歯を全体的に分厚く覆った形で制作します。
ラグビーやボクシングなど、身体の接触が多い競技、 いわゆるコンタクトスポーツなどで用いられることが多いです。
また、スポーツ用以外ですと、 歯ぎしりから歯が削れてしまうことからの保護、顎関節症の治療、 セラミックの被せ物等の破損の防止などに用いられます。 歯ぎしりからの保護用に関しては、医院によって異なりますが、 比較的薄いタイプのものを用います。
ちなみに私もマウスピースを就寝時に使っています。 顎関節症や歯ぎしりはしませんが、 歯の長期的な保護を考えて使っているのです。
近年、マウスピースの重要性が高まってきています。その理由は、 歯の破折や亀裂によって歯を失ってしまう方が増えてきていること にあります。
一昔前は、虫歯や歯周病が多く、 残っている歯の本数が少ないため、 噛む力による問題にスポットライトが当たることがなかったからで す。現代では、年齢を重ねても健康な歯が残っている方が多い為、 この噛む力が問題となるケースがあります。
この噛む力からの長期的な保護のために私もマウスピースを使用し ています。
一方で、市販のマウスピースはどうなの? というご質問をよくお受けします。
私の意見としましては、市販のものあまりお勧めできません。 歯科医院で作ることをお勧めします。
マウスピースは、精密に型をとる、 歯科医師によって確認し調整すること、 これが必ず必要だからです。
狂ったかみ合わせの位置で長期間そのマウスピースを使用してしま えば、歯はもちろん、周囲筋や顎関節に悪影響を及ぼし、 場合によっては回復まで期間を要するケースもあります。
マウスピースは、 タイプによりますが保険適応で作ることができますのでぜひお問い 合わせください。